自身甲子園39試合目で初めて知る完封負けの悔しさを、創志学園・門馬敬治監督(54)は「まだまだだな…。力をつけなければいけないな、と感じました」とかみしめた。1

回戦で別海(北海道)を4安打14奪三振で完封したエース山口ではなく、縦のカーブを武器にする明星を先発に立て、横の変化を得意にする投手陣への継投で山梨学院打線を封じようとした。ただ投手陣を援護できず。「打てないという焦りがいろんなミスにつながっていった」と苦しい悪循環を認めた。

センバツ連覇を狙う相手には「この場所で勝つという空気」があった。頂点を目指す迫力は、かつて門馬監督が率いた東海大相模(神奈川)も醸しだし、相手を圧倒していた力だった。

今の教え子はこの春、そんな力を身につける1歩を踏み出した。起床時間の前からバットを振り、空き時間に懸命にビデオを見る姿に「本気で練習できるチーム。そういうふうになってきています」。戦績は1勝1敗。ただ、甲子園の経験のすべてが財産になった。【堀まどか】

◆監督初の完封負け 創志学園・門馬敬治監督が東海大相模時代を通じて甲子園通算39試合目で初の完封負け。甲子園通算30勝以上の監督17人の中で門馬監督だけ完封負けがなかった。

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