高崎健康福祉大高崎(群馬)の4番、箱山遥人捕手(3年)にようやくスカッとする当たりが出た。

2点を先制した5回、なおも2死二、三塁。山梨学院の技巧派左腕津島の初球の直球を振り抜いた。惜しくも本塁打とはならなかったものの、打球はフェンスに直撃。2点適時三塁打となり、滑り終えるとこぶしを突き上げた。

「友人であったり、家族であったり、いろんな方に支えられて、応援されて、自分がチームのために行動することが一番結果につながるって心に言い聞かせて、仲間のために初球から振っていこうと思いました」

そんな感情を吐露した。強肩強打の捕手として、今秋ドラフト候補に挙がる。2月に腰を痛め、全体練習に参加できない時期もあったが、ようやく大会終盤に本領を戻してきた。

中学時代から好捕手として評判で、山梨学院も進路先の候補にあったという。それが1年秋、2年秋と山梨学院に敗退。「それが本当に悔しくて。甲子園という舞台でやっと山梨学院さんに勝つことができて、特別な思いもありますし、そこはすごいうれしいなっていうふうに思います」と熱い感情を口にした。

30日の準決勝では星稜(石川)と戦う。「1試合1試合、1イニング1球1球をやりきる強い思いを持ってやっているので、自分たち9人でやった結果が勝利につながればいいなって思います」と意気込んだ。