春夏通算10度目の甲子園制覇をした大阪桐蔭がセンバツ優勝から一夜明けた1日、同校史上3度目の春夏連覇へ照準を合わせた。大阪市内の宿舎で報道陣の取材に応じた西谷浩一監督(56)は「昨日はたくさんの方から連絡ももらったりして、うれしい時間でした。ただ、このチームはこれで終わりではないので、次に向けてということになります」と視界を定めた。今大会のベンチ入りメンバーはこの日はオフだが、メンバー外の選手たちは学校に戻って練習を行う予定。再び全国の頂点を目指すべく夏に向け、チーム内で熾烈(しれつ)な争いを促す。
前日の決勝戦では智弁学園(奈良)エース杉本を攻略して7ー3と快勝。投げては先発の川本晴大投手(2年)は毎回の15三振を奪う完投劇を披露し、節目の10度目の春夏甲子園優勝に花を添えた。西谷監督は「春はいい結果が出ましたが、まだまだミスもありました。自分たちで納得できるようなゲームはそんなになかった。選手たちはもっともっとやらないといけないという気持ちになっているはずです」と話す。決勝戦でアルプス応援に駆けつけた新入生たちと話した際に「あそこでやれるように、また頑張ろう」と発破をかけた。
「まずは大阪で勝たないといけない。春を取れば取るほど夏は難しくなると思います。頂で言えば、かなり厳しい坂を登らないといけないというイメージです。過去2回の春夏連覇に比べれば力がないのは明確なので、さらに頑張らないといけないと思っています。守りの初歩的なミスがいっぱいありました。バッティングにしても、まだまだ打ち切れていません。全てが力不足と言うと優勝したのにあれですが、春夏連覇ということで言えば、力はまだまだ足りない」。
山登りに例えて、いったん下りて再び登る感覚は「すごく大事だと思っています。休むこともそうですし、そういう意識を持つことだと思います。『甲子園良かったな』という気持ちでいつまでもいたら、前には進めません」と西谷監督。見据える頂は高く険しいが、だからこそ登りがいがある。12、18年に続く春夏連覇を見据える挑戦はもう始まっている。バスで宿舎を後にした選手たちの強いまなざしが物語っていた。【平山連】

