今春センバツを制した大阪王者からの大金星に、大阪立命館・楠本雄亮監督(47)は「こんなことってあるんやな」と素直な感想を口にした。

初回に2点を先制すると、先発した勝田海斗投手(3年)が強力打線に対し、5回まであと一本を許さず。7回に同点とされると、9回一打サヨナラ負けのピンチでエースナンバーをつけた表憲吾投手(3年)を投入。春終わり頃に左肘の靱帯(じんたい)を痛め、まだ完治していなかった。それでも「朝6時から毎日コツコツ練習してたんで。だから最後も、もうこいつで負けたらみんな本望やろう」と送り出し、表は見事に抑えて見せた。

延長10回タイブレークでは1点を勝ち越した。その裏、スクイズで同点にされたかと思われたが、打者の右脚が打席を踏み越えたという反則打球。残るアウトは1つとなり、渾身の投球で投ゴロに仕留めた。

試合前、選手たちには「もう自分に集中しなさい。勝負だけど、相手がいるけどまず自分がきちっとしないと勝てない」と声をかけていた。その言葉どおり、自分たちの野球をして結果もついてきたことに「ようやってくれました。僕は何もしてないんで。こいつらの力信じるだけやったんでね」と嬉しそうに語った。

学校は初芝、初芝立命館などの校名で親しまれてきたが、昨年4月1日に現校名に。校内には専用グラウンドがなく、人工芝のサッカーグラウンドで練習をおこなう。打撃練習はティー打撃か素振りだけ。球場を借りたときだけ、のびのびとバットを振る。「逆に、この環境で勝ったろう」と、工夫を重ねる練習環境で鍛えられ、センバツ王者の夢を砕いた。

【高校野球 夏の地方大会】日程・結果はこちら>>