<高校野球長野大会:佐久長聖8-0上田千曲>18日◇準々決勝◇松本市野球場

 佐久長聖・6番小川大樹外野手(2年)が大仕事をやってのけた。185センチ92キロの恵まれた体格で広角に打ち分けた。「4安打は出来すぎ。走者に関係なく思い切り打っただけ」。中前打、左前二塁打、左前二塁打、右越三塁打の4打数4安打。今大会10打数7安打で、打率7割と驚異的な数字をたたき出した。

 小川を筆頭に下位打線もつながり計16安打を放ち、上田千曲を7回コールドで下した。ベスト4進出を決めた藤原弘介監督(37)は「今まで下位は回ってなかった。つながってきた」と収穫に挙げた。今大会無安打の7番柳沢辰弥内野手(3年)が4安打と気を吐き、8番宍戸建太捕手(3年)が2打点と存在感を示した。

 「夏は打てないと勝てない」。藤原監督が前任のPL学園時代から痛感していたことだ。普段の練習から打撃の意識を高め、振り込みの量を増やしてきた。初戦こそ8安打4得点に終わったが、以降は3試合で40安打27得点と爆発力を高めてきた。「しっかり振り込んで、絶対勝つという信念でやってきた」。藤原監督の言葉には自信がみなぎっていた。