<全国高校野球選手権:能代商5-3神村学園>◇9日◇1回戦

 能代商の甲子園初勝利は、秋田県勢にとっても大きな1勝となった。神村学園(鹿児島)に逆転勝ちし、98年から続いていた県勢の連続初戦敗退を「13」で止めた。負ければ都道府県別でワーストの危機だったが、主将の4番山田一貴外野手(3年)が3安打1打点と大活躍。元阪急投手で通算284勝の山田久志氏(63=日刊スポーツ評論家)と親戚関係にある主砲のバットが、呪縛を振り払った。

 山田久志氏

 何より秋田県勢が頑張ってくれて良かった。ジーンときました。山田の家系で一番出来のいいのが一貴なんです。本人とは一昨日会って激励しました。心身ともに成長がうかがえてうれしかった。肩も強いし、足も速い。スイングもシャープになってる。できればこのまま野球を続けさせてあげたい。東北人らしい粘り強さと潔さで底力を見せつけてほしい。甲子園という大舞台でプレーしたことが、一貴を始め、能代商ナインのこれからの人生にきっとプラスになるものと信じています。