<高校野球熊本大会:九州学院4-0玉名工>◇18日◇4回戦◇藤崎台

 九州学院のエース藤井涼介投手(3年)が玉名工を1安打完封し、2年ぶりの8強入りを決めた。8回、先頭の左打者に詰まった打球を左前へポトリと落とされ初安打を許した。

 「6回くらいから無安打を意識したんですけど。スプリットがちょっと高めに浮いちゃって。(打球が落ちた瞬間)やっちゃったな…」

 動揺したのか1死一、二塁のピンチを招いたが右翼の杉本舜典(しゅんすけ)外野手(3年)が右翼へのライナーをダイビングキャッチ。飛び出した二塁走者も刺し併殺で逃げ切った。

 1カ月前に脱力投法に目覚めた。最速133キロの直球も120キロ台でコースを狙う。6月中旬の関東遠征で3連投、その3戦目・早実戦の途中から7イニング1失点。「疲れがあったのか知りませんが、力を抜いて投げたら打者のタイミングがズレていた」とすっかりコツをつかんだ。バテをしらない脱力エースが10年以来4年ぶりの夏へ連投で導く。

 ◆藤井涼介(ふじい・りょうすけ)1996年(平8)11月15日、佐賀・鳥栖市生まれ。弥生が丘小2年から、弥生が丘少年野球団で軟式を始める。田代中では鳥栖リトルシニアに所属。中2秋にエースとして全国大会に出場した。「地元ではなく、(将来の)進学のことも考えて」と九州学院へ。1年夏からベンチ入り。172センチ、68キロ。右投げ右打ち。