全国高校野球秋田県大会の組み合わせ抽選会が26日、秋田市内で行われた。

 秋田では、今年4月に女子校から共学化した横手城南が公式戦初登場。1年生21人で初勝利を狙う。

 初めての抽選会にも、横手城南・岡本和磨主将(1年)は堂々としていた。相手が甲子園出場経験のある古豪の能代商に決まっても「全員で食らいつく」とグッと力を込めた。選手登録は20人だが記録員を入れれば1年生21人が全員、ベンチに入る。まさに「全員野球」で臨む初公式戦だ。

 62人の男子生徒のうち、約1/3が野球部員。入学式の翌日から本格的な練習ができた。女子校時代の昨年度から予算が組まれ、柴田創一郎監督(34)を中心に道具の調達などに奔走したためだ。練習は、隣接する市営球場に1カ月前に申し込んで行っている。

 1年生だけでも、負けるつもりはない。ここまで練習試合は9戦3勝だ。柴田監督は「今しかないと試合するのと、次もあると試合をするのでは雲泥の差がある。勝負への執着心をこの2週間でつけさせたい」。5年後には学校創立100周年。顔となるべくスタートした野球部が、初めての夏を迎える。【清水智彦】