<高校野球茨城大会:東洋大牛久4-0水戸商>◇21日◇準々決勝

 茨城大会の31年ぶり再試合は、東洋大牛久が水戸商を4-0で破り、4強へ進出した。大野久監督(47)は前日(20日)の延長15回引き分けから、打順を大幅に変更して再試合に臨んでいた。その効果が出た。同監督も「選手が意地を見せてくれました」と満足げに振り返った

 前日無安打で6番から9番に降格となった池田傑三塁手(3年)が発奮、均衡を破る立役者となった。0-0で迎えた6回裏無死から中前打。暴投で二塁に進むと、2番金子雄哉二塁手(2年)の三塁前へのゴロが内野安打となる間に一気に生還した。「2月から練習してきたんです」(大野監督)。元阪神、ダイエーで活躍し91年のパ・リーグ盗塁王となった監督直伝の「足攻」が勝負どころで飛び出した。

 31年前の再試合は大野監督が取手二の一員として出場した鬼怒商戦だった。再試合を経験してチームがまとまり、優勝まで勝ち取った。ミーティングで選手に当時の話を伝えた。「同じようにチームが1つになったことを実感しているのでは」。同監督は手応えをつかんだようだった。