<高校野球南北海道大会>◇4日◇札幌地区代表決定戦

 北海学園札幌が札幌清田を10-3、7回コールドで退け、2年連続23度目の南大会出場を決めた。先発した佐藤晃投手(2年)が立ち上がりに制球に苦しみ、2四死球と中前適時打で2失点。嫌な流れだったが、佐藤元幸監督(38)はベンチで「相手は5、6点は取ってくるチーム。そのうち2点が初回にきただけ」とナインにハッパをかけた。今度は逆に札幌清田の中島悠介投手(3年)の立ち上がりを攻め、連続内野安打に2四死球、敵失も重なり5点を奪い、試合をひっくり返した。

 佐藤晃は2回以降立ち直り、失点を7回の1点に止めた。攻撃陣は2試合1安打と不振の小笠原心(しん)左翼手(3年)が5-2の5回裏1死満塁で右中間に走者一掃の三塁打を放ち、主将としての意地を見せた。前日に監督から「巨人の小笠原のように思い切り振りなさい」のアドバイスを生かした。

 チームは昨秋、今春と地区敗退。前チームが獲得した地区優勝旗をことごとく返還してきた。小笠原主将は「最後の1本をキープできて良かった」とホッとした顔を見せた。チームは登録18選手中、10人が2年生。佐藤監督は「若いので不安もありますが、吸収力もすごい」と、南大会で快進撃の期待を抱いている。【中尾猛】