<高校野球神奈川大会>◇14日◇2回戦

 かつてロッテ、阪神で投手を務めた川俣浩明監督(37)率いる藤沢翔陵が強豪横浜に屈した。元プロ監督の公式戦初陣として注目されたが、甲子園常連校の壁は厚かった。2-9の7回コールド負けだった。

 それでも、藤沢翔陵の新調したばかりの真っ白なユニホームが臆(おく)することなくグラウンドを跳ねた。速球派の相手投手から7安打を奪い、初回には3連打で先制もした。4回に逆転を許したが、川俣監督は「子どもたちはいつも以上の力を出した。満足です」と胸を張った。

 同校のユニホームには春まで「翔陵」と書かれていた。同監督が母校に戻った就任後、自身の高校時代(当時は藤沢商)の「藤沢商高」の4文字に合わせて「藤沢翔陵」に作り直した。

 プロ時代は0勝ながら6年間在籍した。その経験から「結果より、努力を見せる方が大事だと教えたい」と指導してきた。初めて迎えた夏は早々と終わったが「この敗戦を材料にして、1日でも早く横浜高校に追いつきたい」。元プロ監督が再出発を誓った。