<全国高校野球選手権:組み合わせ抽選会>◇4日◇兵庫県立芸術文化センター

 第92回全国高校野球選手権大会(7日開幕、甲子園)の組み合わせ抽選会が4日、兵庫・西宮市内で行われ、3回戦までの対戦が決まった。史上6校目の春夏連覇を目指す興南(沖縄)は、4日目第4試合の1回戦で古豪の鳴門(徳島)とぶつかる。エース島袋洋奨投手(3年)は「県民の期待に応えるためにも春夏連覇を狙います」と誓った。

 深紅の優勝旗への思いは日に日に強くなってくる。島袋は「連覇を狙います。県民の大きな期待も感じるし、深紅の優勝旗を沖縄に持って帰りたい」と力強く言い切った。沖縄大会前は「力を出し切ること」が目標だったが、春夏通じて4度目の甲子園で、まだ沖縄勢が成し遂げていない夏の大旗を獲得することが、明確な目標になった。

 きっぱりと連覇を目標に挙げたのは、好調の裏づけでもある。センバツ前は体調を崩し、甲子園練習でマウンドに上がることもできなかった。今回は沖縄大会決勝後、下半身強化などみっちりと練習してきた。「地方大会よりもむしろ球がいっている感じ。いい感じです」と自信を見せた。いつもは辛口な我喜屋優監督(60)も「スピードとコントロールが戻ってきた。スタミナ面でも投げ込んできたので、その点でも不安はないです」と、太鼓判を押した。

 ライバルとの対戦も楽しみだ。島袋は「センバツで対戦した智弁和歌山ともう1度やってみたい」と、センバツで無安打に抑えた智弁和歌山の西川遥輝外野手(3年)の名前を挙げた。さらに招待試合で顔なじみとなった東海大相模の一二三と対面し「150キロ出たんだってね」と声をかけた。その2校とは勝ち進めば準々決勝以降で顔を合わせる。

 昨夏は初戦の明豊戦で試合中に熱中症になってサヨナラ負け。「その悔しさを晴らしたい。しっかり勝ち残って、この夏は結果を残したい」。練習試合でも対戦経験がない鳴門との初戦が決まり「いろいろと情報を調べていきたい」と気を引き締めていた。【前田泰子】