ヤンキース田中将大投手(28)が、アストロズとのリーグ優勝決定シリーズ第5戦でチーム3勝目となる白星を挙げ、3勝2敗でワールドシリーズ進出に王手をかけた。第1戦に続きエース左腕カイケルとの投げ合いとなり、前回の敗戦から今度は投げ勝ち、リベンジを果たした。

 立ち上がりから淡々と落ち着いた投球で、要所では力がこもった。2回に先頭グリエルに二塁打を許し、次打者の内野ゴロで1死三塁のピンチとなったが、後続をいずれも内野ゴロに打ち取りしのいだ。5回には1死一、二塁と再び得点圏に走者を許したが、後続を連続三振に退けピンチを脱した。7回まで103球を投げ、3安打、1四球、無失点で8三振だった。

 カイケルとは15年のワイルドカードゲームも含めポストシーズン3度目の投げ合いだったが、初めて投げ勝った。今ポストシーズンではインディアンスとの地区シリーズ第3戦でも7回を無失点に抑えており、同一ポストシーズンで7回以上投げ無失点を2度記録。これはヤンキースでは2000年のロジャー・クレメンス以来、球団史上3人目となる。

 田中は、この大舞台で快投を披露したことに「そのことについては、今日は率直に自分を褒めてあげたいと思います。でもこれで終わりではないので、どういう形かわかりませんけど、もう明日から準備していかなければならないと思います。(好投の理由は)自分のやることを明確に、自分がやらなければいけないことを明確にしているということが一番だと思います」と話した。