2020年のワールドシリーズ(WS=7回戦制)は20日(日本時間21日)、筒香嘉智外野手(28)が所属するレイズとドジャースの顔合わせで、中立地テキサス州アーリントンのグローブライフフィールドで開幕する。WSでの両軍の対戦は初。08年以来12年ぶりの出場で初制覇を狙うとなるレ軍は右腕グラスノー、1988年以来7度目の世界一を目指すド軍は、エース左腕カーショーが先発する。

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レイズ筒香が頂点を争う舞台に挑む。今ポストシーズンは、ここまで5試合の出場にとどまり、13打数2安打、打率1割5分4厘。出場機会が限られているが、WSは貴重な鍛錬の機会となる。今季は、左腕だけでなく、95マイル(約153キロ)を超える快速球投手相手に結果を残せておらず、今シリーズも途中出場となる可能性は高い。だが、チャンスがある限り、結果を残してポジションを勝ち取るしかない。

レギュラーシーズン60試合で59通りのオーダーを組んだキャッシュ監督は、開幕前日の会見であらためて全員野球を強調。「我々は勝つためにベストの方法を選ぶ。ロースター全員を適したスポットに使う」と、柔軟に選手を起用する考えを明かした。

短期決戦だけに、試合の流れは不安定で、代打などの途中出場でも勝敗を左右する可能性は十分ある。チームはこの日、試合会場のグローブライフ・フィールドで調整。ここまでの働きは不本意でも、無類の勝負強さを持つ筒香。最後に“おいしいところ”を持っていくのも悪くはない。【四竈衛】