【アナハイム(米カリフォルニア州)29日(日本時間30日)=斎藤庸裕】エンゼルス大谷翔平投手(28)が、ア・リーグMVPレース第1ラウンドで決勝29号2ランを放った。ヤンキース戦に「3番DH」で出場し、同点の5回に右越えに2試合連続となるアーチ。一方で、ヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手(30)は8回に中越えに豪快な50号ソロを放った。投打で活躍する二刀流と、50本の大台に乗せた常勝球団の主砲。チケット完売となった一戦で、両雄が本塁打で観衆を沸かせた。

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熾烈(しれつ)なMVP争いで、大谷が先手を打った。5回2死一塁、右腕モンタスから、徹底したスプリット攻めにあった。4球連続の4球目。体勢を崩されたが「たくさん見られていた分、いい反応が出来た」。右手1本のフォロースルーで捉えた打球を、右翼スタンドへ運んだ。2試合連続アーチとなる決勝29号2ラン。ベンチでカウボーイハットをかぶって同僚とハイタッチを交わし、最後は「カモ~ン! 」と祝福の水掛けを待った。と、思いきやコップの中身は空っぽ。フェイクにひっかかったふり? で、両目をつぶっておどけた。

人気球団ヤンキースとの3連戦初戦。注目は2年連続で二刀流の活躍を見せる大谷と、本塁打キングを独走するジャッジだった。チケット完売の観衆4万4537人。「MVP!MVP!」と両者のパフォーマンスに期待する声が飛び交った。「敵味方関係なくお客さんが入るというのは、やりがいを感じると思うので、楽しくプレーできたなと思います」。大観衆の中、決勝弾を放った大谷にも満面の笑みがこぼれた。

投打で驚異的な活躍を続けた昨年は満票でMVPを獲得した。今季は規定打席に達したが打撃成績ではジャッジに遠く及ばない。だが、投手では11勝を挙げ、規定投球回の初到達も視界に捉える。2年連続のMVP獲得へ「1シーズン、プレーしてきたのが、そういう形になるというのはプレーヤーとしては大事なこと。まずはこのペースでしっかり出続けることが一番かなと思ってます」と、意欲も隠さない。残り約1カ月の成績が、MVP争いの勝負の分かれ目となる。

この日は4打数2安打でチームの4連勝に貢献。最近5試合では打率3割6分8厘で、「ストライクを振って、ボールをしっかり見られているので、比較的いい結果につながっているかなと思います」と、打撃の状態は上向きだ。一方のジャッジも50号ソロを放って応戦した。両者ともに譲らずのMVPレース第1ラウンド。2戦目以降も、激戦の展開が続きそうだ。