<ドジャース7-2パイレーツ>◇16日(日本時間17日)◇ドジャースタジアム

 ドジャース黒田博樹投手(36)が16日、区切りの白星を挙げた。パイレーツに2回、遊撃手の悪送球という不運な形で先制点を与えたが、6回を自責点1。3回から4回にかけては4連続三振を奪うなど、8月後半から悩まされる首痛を感じさせなかった。「しっかりとした投球を続けていれば、それなりの評価はしてもらえると思って、粘り強くやってきた」と、昨季を上回るメジャー自己最多の12勝目。4年目で通算40勝に到達した。

 「苦しいときはここまで勝てるとは思わなかった」と今季を振り返った黒田は、9月も連敗スタート。ただ「勝てるに越したことはないが、数字的な部分は気にしてない」と自己記録にこだわらず、この日も粘り強く投げた。6回先頭に1点差に迫られるソロ弾を浴び、なお無死一、二塁とされても、4番からの後続3人を「今一番信用できるボール」といずれもカッターで打ち取った。

 残る先発予定は2試合。元ドジャース野茂、レッドソックス松坂に続く200投球回も射程圏で、クリアすればFAでの市場価値はますます高まる。あとは首痛の回復次第だが、黒田は「いけるところまで」と静かに意欲を示した。