<ダイヤモンドバックス7-6ドジャース>◇27日(日本時間28日)◇チェースフィールド

 ドジャース黒田博樹投手(36)が、今季最終登板で自身初の200イニングを突破した。ダイヤモンドバックス戦に先発し、6回5安打無失点と好投。打線の援護がなく、白星こそ付かなかったが、投球回数を大台に乗せて「有終」を飾った。

 メジャー4年目は13勝16敗、防御率3・07。結果的に黒星が先行したとはいえ、内容、安定感ともベストだった。「(200回は)1つの目標として、毎試合精いっぱい投げて積み重ねた結果です」。解放感に浸る一方で、感慨をかみしめるように言った。

 1年契約でFAとなる今オフ。古巣広島復帰かド軍残留のいずれかを選択する見込みだが、この日ばかりはやんわりと矛先をかわした。「可能性はすべてありますが、現時点で言えることはない。考える時間が必要です」。ミーティングで同僚のカーショーから「来年も一緒にやろう」と声を掛けられ、「ちょっとグッときた」と言うものの、自らの行く末を自分で決める姿勢は変わっていない。

 「今はシーズンを無事に終われた充実感に浸りたいです」。最終結論を出すのはまだ先。だが、球場を立ち去る黒田の左手首には、赤い文字盤、赤いベルトの腕時計が着けられていた。【四竈衛】