<ヤンキース3-0ドジャース>◇7月31日(日本時間1日)◇ドジャースタジアム

 ヤンキース黒田博樹投手(38)が登板し、7回を無失点、今季自己最多タイの8奪三振でチームに勝利をもたらした。親交の深い元同僚カーショーとの投げ合いは、ともに無失点で交代。11勝目はお預けだったが、ヤ軍が9回に3得点し、黒田の我慢が報われた。

 両リーグ通じて1位の防御率1点台のカーショーに対し、黒田はア・リーグ防御率2位。最後の7回2死一、二塁を空振り三振で切り抜けると雄たけびを上げた。「0点に抑えるしかないかなという、途中からそういう感覚でしたね。こういう展開じゃないと勝てないと思ってました」と笑顔だった。

 複雑な感情だった。親友との投げ合いを黒田は「神様のいたずら」と表現。「年下ですけど尊敬できる投手ですし、人間的にも素晴らしい。何かすごく思い入れのある選手です」と言う。カーショーも「ヒロをとても尊敬している。彼はア・リーグ屈指の投手。厳しい試合になると思っていた」。

 黒田は7月は5戦3勝で防御率は0・55と、月間MVPに匹敵する活躍だった。ジラルディ監督は「今季は彼なしでは戦えなかったし、今後も戦えない」と目を細めていた。(ロサンゼルス=水次祥子)