助っ人のチーム最年長投手が工藤新監督に初勝利をささげた。ソフトバンク先発ジェイソン・スタンリッジ投手(36)が7回を7安打2失点と好投。バリオス-サファテと助っ人リレーも決まった。昨季チームトップタイ11勝のスタンリッジは、36歳の老骨? にむち打って今季も頼れる白星発進だ。

 スタンリッジがベテランらしい投球で工藤監督に初白星を運んだ。1回、2回とともに1失点。佐藤投手コーチから右肩の開きが早いと指摘され、マウンドで修正した。序盤に大崩れせず、逆転勝利を呼んだ。

 「最初の登板だったので気持ちが入りすぎてしまったが、最少失点に抑えれば味方が点を取ってくれると思っていた。チームが勝ててうれしいよ」

 日本人選手と同様、心の中は「熱男(アツオ)」だった。前日に予告した「新球」を織り交ぜた。右打者へのチェンジアップ。昨年までは使っていなかった変化球を加え、アウトを重ねた。6回に田村を一ゴロに打ち取るなど、投球にも幅が広がった。「いいところに決まった。引き出しを増やす意味でも投げていきたい」と手応えを口にした。

 前日は尾頭付きのたいの代わりに、愛妻の手料理が並んだ。好物のチキン、スイートポテト、マカロニチーズをペロリ。登板を翌日に控え「試合前夜には必ずソファで裸で寝ているんだ」と笑いを取っていたが、体調は万全だった。

 投手陣では最年長の36歳。内川と並んだお立ち台では「投手最年長ということで5カ所にアイシングをしていますが、これにめげず頑張っていきます」と、ジョークでスタンドを沸かせた。

 日本では阪神に在籍していた10年以来、6年連続、通算54勝目。7回104球を投げた36歳が今年も投手陣を支えていく。【福岡吉央】