日本ハムが今オフに、大幅な組織改編に着手することが14日、分かった。この日、阿井英二郎ヘッドコーチ(51)の辞任を発表。来季は同職を廃止して、新たなポストを設置するなどして補完する方針を固めた。既成概念を排除して従来のコーチ陣の体制、役職などを見直し、ほぼ白紙の状態から基盤をつくることになった。来季で就任5年目を迎える栗山英樹監督(54)が手腕を発揮しやすい環境の構築へ向かう。

 水面下で来季へ動き始めた。打撃担当だった柏原純一氏(63)捕手兼任バッテリーコーチだった中嶋聡氏(46)の退任が既に決定しており、今季1軍スタッフから離れるのは阿井コーチで3人目。現状で来季、現職でとどまるのが確定しているのは、白井一幸内野守備走塁コーチ兼作戦担当(54)とブルペン担当の黒木知宏投手コーチ(41)の2人だけとなっている。

 大胆な改革への呼び水といえる。ヘッドコーチを置かずに、大リーグでヘッドと同格のベンチコーチのような、それを埋めることができるような役職の新設。または各担当の垣根を取り払い、連動性を持たせるような画期的なアイデアを模索しているもようだ。28日にスタートする秋季キャンプ(沖縄・国頭村)までには新体制を確立させたい狙いを持っており今後、早急に人事も含め、整備していく。4年ぶりリーグV奪回を目指す来季への積極策で、激動のオフを展開する。