オリックスが第6の助っ人として左腕パット・ミッシュ投手(34)の獲得を進めていることが19日、明らかになった。マイナー契約を結んでいたブルワーズが、ミッシュの希望でオリックスに移籍するため自由契約としたと発表した。米国出身のミッシュはメジャー経験があり、昨季は台湾プロ野球のラミゴに所属。10月の台湾シリーズ第7戦でノーヒットノーランを達成しチームを優勝に導いた。

 オリックスの「左腕助っ人問題」が決着に向かっている。ミッシュは11年までジャイアンツとメッツで6年間プレーし、メジャー通算4勝15敗、防御率4・80の成績を残した。昨年は台湾・ラミゴに所属し、中信兄弟との台湾シリーズ第7戦でノーヒットノーランを達成。同シリーズ初の快挙で優勝に花を添えた。

 今年1月にはブ軍とマイナー契約し、メジャーのキャンプに招待されていた。そこにオリックスが獲得オファーを出したとみられ、ブ軍と自由契約となった。直球の最速は140キロ前後ながら、投球術を駆使して打ち取るタイプ。先発、中継ぎともこなせそうだ。

 オリックスは左腕不足の弱点を外国人で埋めるため、オフから数人の選手をリストアップ。まず昨季パドレス所属だったライアン・バクター投手(29)と交渉し、さらに14年7月末からオリックス所属したダン・ランズラー投手(30)の再獲得を画策した。

 ともに不発に終わり、今度はミッシュに触手。開幕が迫る中で、早く戦力を整えたいとの球団フロントの思惑が働いているようだ。新外国人として投手は抑えのエリック・コーディエ(29)を獲得。野手ではブレント・モレル内野手(28)とブライアン・ボグセビック外野手(32)も加えた。残留したディクソンとブランコもおり、ミッシュが入団すれば「第6の外国人」となる。

 ◆パット・ミッシュ 1981年8月18日、米国イリノイ州生まれ。ウエスタンミシガン大から、02年ドラフト5巡目でアストロズの指名を受けたが契約を辞退。03年のドラフト7巡目でジャイアンツと契約。06年メジャー初昇格。昨季は台湾・ラミゴで10試合に登板し6勝1敗、防御率2・96。188センチ、88キロ。左投げ右打ち。