2016年プロ野球シーズンが3月25日に開幕します。今年はいったいどんな選手がブレークするのか? 日刊スポーツの担当記者が注目するイチ押し選手を投手編、打者編、外国人選手編とセ、パに分け6回、19日から紹介します。

 第1回はパ・リーグ投手編です。



ソフトバンク 和田毅(35)

 米国で4年間プレーし、5年ぶりに古巣に復帰した左腕は、先発ローテの柱としての期待を背負っている。米国で覚えたカットボール、ツーシームが持ち球に加わり、持ち前の制球も変わらず抜群。ここまで練習試合、オープン戦合わせ、実戦で4試合計14イニング無失点と、安定したピッチングを続けている。先発陣の中では松坂と並び最年長。「苦しい時にチームを支えられる存在になりたい」と自覚も十分だ。2ケタ勝利の活躍をすれば、自然とV3も近づいてくるはずだ。【ソフトバンク担当 福岡吉央】

ソフトバンク和田
ソフトバンク和田

日本ハム 高梨裕稔(24)

 大卒3年目の右腕が、満を持してブレークの時を待っている。昨季はイースタン・リーグで11勝。1軍デビューも果たした。伸びのある、140キロ台後半の直球にスライダーやフォークが武器。入団から2年間、下積みを重ねて地道に実力を伸ばしてきた。米アリゾナキャンプから結果を出し続け、栗山監督からも「1つ上のところで前に進んだ。素晴らしい」と、成長を認められた。アマチュア時代は無名だった本格派が、いよいよ花を咲かせようとしている。【日本ハム担当 木下大輔】

日本ハム高梨
日本ハム高梨

ロッテ 二木康太(20)

 昨年10月に1軍デビューした3年目右腕を、伊東監督は「今年、一番期待している投手。クイック、けん制などの質がいい。センスがある」と高く評価する。開幕ローテ入りさせる方針だ。課題だった体重増に成功し、187センチの長身から投げる真っすぐに力が増した。若さをあふれる投球を見せられるか。【ロッテ担当 古川真弥】

ロッテ二木
ロッテ二木

西武 菊池雄星(24)

 初の開幕投手に指名された左腕。オープン戦は3試合に先発し、防御率0・56と抜群の結果を残した。軸の直球、スライダーに加え、キャンプから磨きをかけてきたチェンジアップが新たな武器に加わった。昨季100キロあった体重も、筋肉量を落とさず94キロまで絞り込まれており、コンディションも万全だ。大役を任されたことで先発の柱としての自覚も十分。ここまで越えられなかった9勝の壁を、今季こそ破ってくれそうだ。【西武担当 佐竹実】

西武菊池
西武菊池

オリックス 近藤大亮(24)

 期待を込めてドラフト2位右腕を推す。躍動感あるフォームから150キロ近い速球が最大の魅力。既存の選手を押しのけて、開幕ローテーションの切符をつかんだ。金子、西、ディクソン、東明の4本柱に次ぐ存在として福良監督に認められた。2桁勝利を挙げるようなことになれば、チームは優勝に近づくだろう。【オリックス担当 大池和幸】

オリックス近藤大
オリックス近藤大

楽天 森雄大(21)

 12年ドラフト1位のイケメン左腕が、飛躍の時を迎えようとしている。今オフに食事と筋トレで6キロの増量に成功。胸板の厚みが増し、直球は2月時点で148キロを計測した。指にかかった時の直球は破壊力抜群。球質のばらつきと制球は課題だが、荒れ球も魅力の1つ。先発としてブレークの可能性を秘める。【楽天担当 松本岳志】

楽天森
楽天森