中日は29日、浜田達郎投手(22)に来季の契約を結ばないことを通告した。また27日に名古屋市内の病院で「左肘尺骨神経剥離(はくり)術」を受けていたことも発表。今後、育成選手として契約する予定。

 この日、退院した浜田達はナゴヤ球場で「1日でも早く2桁の番号をもらって試合に投げていかないと。まずはケガを治すところからやっていきたい」と再出発を誓った。

 愛工大名電で大谷(日本ハム)藤浪(阪神)とともに「高校BIG3」として注目された左腕は今季登板が1試合に終わっていた。9月中旬からしびれが出始めリハビリしてきたが、状態が上がらずメスを入れることを決めた。西山球団代表は「必ず戻ってもらわないといけないから育成にして、その期間を設定した」と説明した。

 完全復活には、強い味方もいる。左右の違いはあるが、昨年10月に右腕吉見が受けた手術と同じもの。手術の話を耳にした吉見は、自身がリハビリに通う岐阜の病院に浜田達を連れて行った。「ほっとけないというか、苦労しているのも見ている。僕は経験しているし、アドバイスもしてきた。リハビリ期間が大事」と吉見。先輩の大きなサポートも受け、浜田達がどん底からはい上がる。【宮崎えり子】

 ◆浜田達郎(はまだ・たつろう)1994年(平6)8月4日、名古屋市生まれ。愛工大名電では1年秋からエース。2年秋の神宮大会準優勝。甲子園は3年春に8強、夏は初戦敗退。12年ドラフト2位で入団。2年目に初先発を完封勝利で飾った。184センチ、90キロ。左投げ左打ち。