日本ハム陽岱鋼外野手(29)が7日、札幌市内の球団事務所で記者会見を行い、今季取得した国内フリーエージェント(FA)権を行使することを表明した。

 「1週間くらい考えて悩んで、自分のために家族のためにこういう結果に決めました」と話した。時折言葉を詰まらせながら「11年間育ててくれて感謝の気持ちしかない」とチームへの思いを口にした。

 日本一に輝いた日本シリーズ後から決断まで悩み抜いた。「残留したい」と考えたが「ファイターズは若い選手中心のチーム」と球団の事情も理解。「昨日、今日の朝決めたくらい」と、直前に他球団移籍を目指すことを決意した。

 福岡第一から05年高校生ドラフト1巡目で指名され日本ハムに入団。以来、日本ハム一筋で13年に盗塁王、12年から3年連続でゴールデングラブ賞を獲得。中心選手として活躍した右の強打者には、オリックスや楽天など複数球団が獲得に名乗りを上げることが予想される。

 今後、20日に札幌市内で行われる優勝パレードなどには「僕は出たい」と参加予定。「これからは自分のプレーで恩返ししたい」と、日本ハムファンに向けてメッセージを残し、会場を後にしていた。