西武菊池雄星投手(25)が今季初完投での2勝目を完封で飾った。

 許した安打は1回先頭打者の1安打のみ。最速154キロの直球とキレのあるスライダーにカーブで緩急をつけ、日本ハム打線に付け入る隙を与えなかった。「早い回に点を取ってもらえたので、楽な気持ちで投げられました。どんな形でも白星をつかみ取ろうと思いました」と、打線の大量援護に感謝した。

 この日は昨季、ほとんど投じていなかったチェンジアップも要所で織り交ぜた。「自分のフォークはいいところに落としても(打者の)タイミングがなかなか崩れないし、落ち幅が小さい。(チェンジアップは)タイミングがずれて、三振も取れるだろうと。昨日の朝起きた時に、思いつきました」。春季キャンプで1球も投げていなかった球種をひらめきで使用。器用なタイプの投手ではないが、4回にレアードを空振り三振に仕留めるなど、効果を発揮した。

 辻監督も「雄星はナイスピッチング。気持ちも出ていたし、腕の振りもよかった。スライダー、チェンジアップもよかった」と左腕の好投をたたえた。