首位楽天が、「楽天スーパーナイター」と銘打った、年に1度の東京ドームでの主催ゲームで快勝した。先制、中押し、ダメ押しと効率的に攻撃し、日本一に輝いた13年以来となる貯金10に、球団史上最速で到達した。三木谷浩史オーナー(52)ら多数の楽天グループ社員が応援に駆けつけ、主催試合では球団史上最多となる4万5211人を集めた。貯金だけでなく、盛り上がりも優勝イヤーをほうふつさせる。

 ド派手な締めくくりが、球団史上最多観衆を盛り上げた。9回に登場したクローザーの松井裕が、パ・リーグでパ6人目の3者連続3球三振。最終回ではリーグ初の快挙に「追い込んだら三振は狙う。甘くならないようにと思った。すごい大きな声が後押しになりました」。WBC以来の東京ドーム。「ホームで、それは思いました」。応援する雰囲気が、思わず国際大会の緊張感を呼び起こした。

 松井裕に余裕を与えたのが嶋だ。1点差に迫られた8回、ダメ押しの2号ソロ。お立ち台で「ウチの松井は何をやらかすか分からないから1点でも多い方がいいかなと思った」と、場内の爆笑を誘った。さらに「東京ドームで4万5000人は日本シリーズ以来。非常に力になります」と続け、優勝した13年を思い出した。「あの時はAJとマギーがいて、今年は茂木とペゲーロ」。軸になる強打者がいるチームは強い。