日本ハム近藤健介捕手(23)が、打率4割維持の球団新記録をマークした。2打数2安打2四球と全打席出塁し、打率を4割1分5厘と上げた。開幕から出場47試合目で大台をキープし、73年張本勲の球団記録を塗り替えた。3回に放った右翼線への先制適時二塁打が決勝点となり、交流戦最初のカード勝ち越しにも貢献した。

 近藤のバットが止まらない。3回無死一、二塁。DeNA井納の内角高め146キロ直球を右翼線へ運ぶ先制適時二塁打。殊勲の一打を含む4打席全出塁で打率を4割1分5厘とし、球団最長記録を持っていた張本氏を超える出場47試合時点での4割超えを達成した。「いいのかなと思いますけど、記録になるのはうれしい。記録に恥じないように、これからやっていかないといけない」と、気を引き締めた。

 好調を保つ要因の1つに「反省タイム」がある。札幌ドームの試合後に、修正ポイントを振り返りながらティー打撃などでバットを振る。約20分間。不振に苦しんだ昨季は倍の約40分もバットを振り込むこともあったが、好調の今季は短縮した。

 好きなゴルフはハンディキャップが1桁。同じく得意のボウリングもベストスコアは230。とことん追求する性格が、左膝の状態も悪かった昨季は負のスパイラルに陥らせていた。納得のいかない結果に終わると、痛む左膝もお構いなしに延々と打ち続けた。金子打撃コーチから「引きずりながらやったらダメだよ」と、諭されたこともあった。今季は体調を見ながら適度な時間に制限。柔軟な考えに変わった。

 日本最長記録は89年巨人クロマティの96試合だが、意識はしない。「僕の中でキープや維持というのはない。今日みたいに、いいところで1本を打てるように」。今日2日からの阪神3連戦(甲子園)は右翼守備にも就く予定。もはや打線に欠かせない。栗山監督からも「コンちゃんだったら普通」と、高く認められる打力で席巻する。【木下大輔】