2軍降格中の阪神藤浪晋太郎投手(23)は、課題克服に合格点を出せなかった。ウエスタン・リーグのソフトバンク戦(甲子園)に先発。降格後、2度目の登板は最速155キロの速球を軸に毎回の三振11個を奪い、6回を4安打2失点にまとめた。だが、制球面の不安定さを修正できなかった。

 藤浪自身は「ボール自体はよかった。真っすぐが指に掛かれば打たれる気がしないぐらい」と磨き上げた直球には一定の手応えがあった。初回、先頭打者に4球連続ボールで四球を出すなど、5回まで毎回四球を献上。ワイルドピッチもあった。「四球は少ないに越したことはない」。うつむきながら口にした。

 4月4日のヤクルト戦で畠山に死球を与え、乱闘の要因となったシーンがぬぐい切れていないのか。久保2軍投手チーフコーチは「まだ右打者に対して意識してしまっている。もうちょっと時間をかけてもいい」と厳しい表情。掛布2軍監督も「難しいよね、今日の内容では。左右が順番にくると崩れることがあるから克服していかないと」と、次も16日からの2軍オリックス3連戦で登板させる方針だ。首位広島とデッドヒートを繰り広げる1軍投手陣に背番号19の復活は必要不可欠。次回こそ課題を修正し、1軍昇格を引き寄せたいところだ。【真柴健】