ソフトバンクは、またも0・5差の壁を越えることができなかった。西武に1点差で敗れ、首位楽天とのゲーム差を縮められなかった。4回に松本裕が2者連続本塁打を許し、5回以降6人の中継ぎを投入したが、打線がお得意様だったはずの十亀を攻略できない。あと1点が奪えなかった。

 前日3打席連続本塁打の柳田も、1安打1四球で2度出塁したが、1打席目は空振り三振に倒れ、日をまたいでの4打席連続アーチはならず。「普通に(打ちに)いったけど相手が上だった」と、サバサバとした表情だった。

 仮にこの日ソフトバンクが勝ち、楽天が負けてもマイナス0・5差となり、勝率で楽天を上回ることはなかったが、首位に立てそうで立てない状況が続いている。これで4月7日、6月9日、16日、そして23日と4度、首位楽天に0・5差に迫りながら、すべて翌日の試合で4連敗。逆に楽天は同日の4試合すべてに勝利した。

 だが、まだ69試合でシーズン折り返しの手前。ホークスに暗さはない。工藤監督は「後ろにもう1本出ればというところでした。また明日頑張りましょう」と明るく声を出し、カード勝ち越しに向け、気持ちを切り替えた。【福岡吉央】