7回2死二塁からマシソンを惜しみなく投入した。8回の1イニング限定にこだわらぬ勝負手。4回には長野が右邪飛を落球、先発田口も3四球に2被弾も、一進一退を乗り越え1点差の勝利に導いた。棋譜を振り返れば小さなミスは散見されたが、大局の流れは放さなかった。「接戦というより、ミスがあった中で勝てたのは大きい」と感想戦をかみしめた。数ある手駒を1つでも多く“龍”に育て上げ、ペナント争いで逆襲に転じる。【松本岳志】

 ▼長野が勝ち越し本塁打を含む3安打。肩書付きの殊勲安打は5月30日楽天戦以来4本目で、V打点は今季初めて。前日までセ・リーグの規定打席到達者は長野を含め32人いたが、V打点がないのは長野だけだった。長野は15、16年と開幕戦でV打点を記録しており、今年のチーム69試合目で初V打点は、10年の23試合目を抜いて自身最も遅いV打。