球界屈指のイケメンには、ド派手なことがよく似合う。全パの日本ハム西川が8回、右翼スタンド5階席へ推定141メートル(トラックマンデータ)の特大アーチを放った。「忘れられない球宴になりました」。昨年の日本シリーズではサヨナラ満塁本塁打。7年目で初出場の球宴でも、強烈なインパクトを残した。

 虎視眈々(たんたん)と狙っていた。足元には、真っ白に金色の模様をあしらった特注スパイク。手袋も同じ柄。「パーティー仕様です」。5回の守備から出場し、7回に球宴初打席初安打となる中前打を放つと、8回には同僚・中田ばりのフルスイング。「シーズン中にはあんなスイングしない。今後に影響を及ぼすので、もう封印します」と笑った。

 名古屋入りした前日13日は、大谷と球団スタッフを焼き肉に誘った。トレーナーには日頃の感謝を、大谷には先輩としてごちそうし、前半戦の疲れを癒やした。この日の試合前には、同い年の西武源田と言葉を交わした。盗塁王を争うライバル同士(西川25個、源田24個)。「いろいろな人と話もできたし、いい機会になりました」。球宴を心から楽しんだ。

 途中出場ながら、敢闘賞を獲得。賞金100万円を手にし「親にでも、自分にでも、何かプレゼントしたいですね」。初めての大舞台で、しっかりと爪痕を残した。【本間翼】