オリックスが踏んだり蹴ったりの2連敗だ。今季7度目の完封負けを食らい、さらに捕手陣で最多出場している4年目若月が顔面に死球を受けて途中交代。福良監督も顔を曇らせた。

 「骨折はなかったが、これから脳の検査をやると。心配ですね。(今後は)ちょっと分からない。念のため(他の)捕手を(1軍に)呼ぶことにした」

 衝撃のシーンは3回。打席の若月は唐川の投球をよけきれずに顔面直撃。その場に倒れ込んだ。鼻血を流しながら担架で搬送。その後は立ち上がって「よく覚えていないけど、大丈夫です」と話し、千葉・習志野市内の病院へ向かった。検査で左上顎部打撲と診断され、脳に異常はなかったが、今後の出場は未定だ。

 今季の対戦防御率0点台の唐川がこの危険球によって退場したが、打線は沈黙を続けた。6投手の継投に手を焼いて今季最少タイ2安打。鉄パイプ事故から復帰の中島も無安打だった。

 唯一の救いは6差の3位西武が負けたこと。福良監督は「松葉はよく投げた。問題は打つ方。この2日間は振れていなかった」と奮起を求めた。一部野手には今日19日の仙台への移動後、チーム宿舎で素振りをするよう指令が出た。前半戦のように連敗が延びることは避けたい。【大池和幸】

 ▼ロッテは唐川が3回2死で危険球退場。先発投手が危険球で退場しながら完封勝ちは、15年7月12日の中日以来8度目。ロッテでは06年4月29日楽天戦以来2度目。

 ▼唐川が無安打ながら危険球退場。無安打のまま危険球退場となった投球回数で、2回2/3は06年4月29日楽天戦の渡辺俊(ロッテ=6回0/3)に次いで2番目に長い。唐川の危険球退場は11年9月30日日本ハム戦で大野に投げて以来2度目。