巨人打線がルーキーの背中を押した。初回、2番マギーが二塁打で口火を切る。1死満塁から阿部が犠飛で先制点。「気楽に打席に入れた。2死満塁と1点取ってからの一、二塁では気持ち的に違う」と解放感漂う陽岱鋼が右翼席に3号3ランを運んだ。初回4得点でプロ2戦目の畠を強力援護。高橋監督は「大きかった。逆(の立場)だったら、あれだけ点を取られると攻め方が変わってくる」と中日の攻撃戦略を限定した打線をたたえた。

 2番マギーが潤滑油となっている。2、3回と得点機を逃したが4回に3ボールから強振。9号ソロで停滞を打破した。8回2死二塁から、この日5安打目となる右前適時打で6点目をたたき出した。結果的にこの6得点目が中日の猛追をギリギリでかわすこととなった。メジャー時代も1試合5安打は未経験。「ブルワーズ時代に複数試合にまたがって9打席連続安打を経験した。でもどうして結果を出したかは考えない。1打席ずつ自然体でね」とリセットボタンを押し続け、好結果を生んだ。前半戦最終戦から2番に入り、15打数9安打と当たっている。欠けていたピースがはまり、打線は一気に上向き。一時の貧打の苦悩は消えつつある。【広重竜太郎】