大ベテランがチームのムードを高めた。日本ハム15回戦に「6番左翼」で出場した楽天松井稼頭央外野手(41)が、1点を追う2回1死から左翼席に2号ソロを放った。右打席では今季初。4月22日以来の1発を含む、4打数2安打1打点と気を吐いた。チームは延長11回1死一、二塁から銀次内野手(29)が左中間へ二塁打を放ち、今季5度目のサヨナラ勝ち。4時間24分の激闘を制し、首位をがっちりキープした。

 松井稼にとって、右打席では久しぶりに味わう「完璧な1発」だった。1点ビハインドの2回、1死から日本ハム加藤の内角低め速球に素早く反応し、強振した。鋭い打球が左翼スタンドに突き刺さると、一帯を埋め尽くす楽天ファンの大歓声がこだまする。「(カウント)2-0だったので、思い切っていった。久しぶりに右で振り抜けた」。自画自賛の同点アーチとなった。