中日小笠原慎之介(19)が甲子園に帰ってきた。6回2失点で4勝目を挙げた。「今日はあまり制球がよくなったですが、悪いなりに何とか踏ん張ることができたと思います。継続していきたい」とホッとした表情だった。

 東海大相模のエースとして2年前の夏の甲子園を制した。プロでは昨年、2軍戦で1度投げただけ。1軍で初めて“聖地”のマウンドを踏んだ。甲子園については特別語ろうとしないが、友利投手コーチは「甲子園に来ると元気になるね」と好投をたたえた。

 阪神メンドーサとの投げ合い。先に2点の援護点をもらった。5回に1点返され、6回は3本の長短打を浴びて同点にされた。だがその後の満塁ピンチを防ぎ、最少失点でしのいだことが大きかった。森監督は「粘って、粘ってでしか今のうちは勝てない。あそこで逆転されなかったから、打線が点を取ってくれて白星がついた」と評価した。

 直後の攻撃で代打を送られたが、武山の2点二塁打で勝ち越し、勝利投手の権利を得た。女房役の武山は「慎之介が頑張って投げていたので打ててよかった」と語った。