ソフトバンクが松田の効果的な1発で今季2度目の7連勝を飾った。3-0で迎えた3回1死一塁から左越え2ラン。結果的に点差を広げておいたことが効いて、優勝マジックを8に減らした。

 「直球に食らいついてコンパクトに打つ自分らしいスイングができた。でも30本を目指してやっているので、まだまだ少ない。1本1本積み重ねていきたい」

 城島健司がホークス在籍時に放った球団歴代5位の211本に並ぶ1発。06年入団の松田は、同年にマリナーズに移籍した城島とは入れ違いで面識はないが「スーパースター」と話す先輩に並び「(報道で)見た見た!」と声を弾ませた。

 前回酒居と対戦した8月25日以降、8試合で放ったヒットは本塁打のわずか1本。計13三振を喫するなど絶不調に陥っていた。だが5日オリックス戦の途中から、気分転換でWBC時に使っていた巨人坂本モデルのバットに変えて復調。重さは約880グラムと変わらないが「扱いやすくてどこにでも打てる気がする」という打ち出の小づちでマジックを1桁台にした。

 工藤監督は「ほかのチームではなく、自分たちが勝つことを考えてやっていきたい」。これで85勝目となり、今季最多の貯金45。最短で14日の2年ぶりVがいよいよ近づいてきた。【福岡吉央】