日本ハム大谷の二刀流サイクルがまた1つ、元に戻った。ロッテ戦(札幌ドーム)に3番DHでフル出場した。先発登板から中1日での野手先発起用は今季初めて。「特に変わらずという感じ」と、コンディションも問題はなかった。昨季までに築き上げた投から打の出場ルーティンが、ようやく解禁。栗山監督も「これも、いろんな意味がある」と、振り返った。

 きっちり結果も残した。1点を追う5回1死無走者の場面で、球足の速い中前打で出塁。チャンスメークすると、二進後に、横尾の適時打で同点のホームを踏んだ。さらに大田にも適時打が生まれ、一時勝ち越し。「横尾さんも、泰示さんも、いいヒットでしたし、(塁に)出られて良かった」。勝利の流れを呼び込んだが、チームは土壇場の9回に逆転を許して連敗。勝利には結びつかなかった。

 次回登板は通常の中6日以上の間隔となる見込みだが、投打の稼働ぶりは本来の形に近づいている。シーズンの残りは18試合。「1個でも勝てるように」と、力を込める。今オフには不安が残る右足首を手術で完治させた上で、ポスティングシステムを利用してメジャー移籍する意思も固まっている。最後まで、全力でチームのために尽くす覚悟も出来ている。【木下大輔】