日本プロ野球選手会は25日、巨人の山口俊投手(30)が都内の病院で警備員を負傷させ出場停止や罰金、減俸などを科されたことに対し、処分見直しの交渉に応じるよう文書で巨人に申し入れたと発表した。

 10月3日までに回答がない場合は東京都労働委員会に不当労働行為救済申し立てを行うなどの措置を取るとした。プロ野球の熊崎勝彦コミッショナー(75)にも適切な調査を行うよう文書で申し入れた。

 日本プロ野球選手会の森忠仁事務局長名の文書には、巨人が山口に対して行った処分について「当会の組合員全員の労働条件に影響を与える可能性があることから、当会の労働組合として固有の利益に基づいて申し入れに至ったものです」と記されている。

 選手会は総額1億円以上の罰金、減俸は重すぎる上、契約解除をちらつかせて複数年契約の見直しに同意させたのは野球協約や独占禁止法に違反すると主張。8月下旬に見直しを要求したが回答がないとして、労働組合である選手会と交渉するよう求めている。

 巨人は今月4日のプロ野球実行委員会で、処分は妥当で契約見直しも野球協約や法令に違反しないとの見解を示している。