DeNAアレックス・ラミレス監督(42)が、来季も続投することが9月30日、決定的となった。今季が2年契約2年目。複数の球団関係者の話を総合すると、球団は今季の最終順位にかかわらず、来季も契約する方針を固め、同監督も受諾に前向きとみられる。チームは広島に敗れたものの、今日1日にも3位確定で2年連続クライマックスシリーズ(CS)出場が決まる。

 ラミレス監督が来季もタクトを振る。球団は順位にかかわらず、確定した時点で契約延長要請することが、複数の関係者の話で判明した。3季連続で監督を務めるのは球団史上11人目。昨季、就任1年目で球団史上初のCS出場を果たし、2年連続での出場が今日1日にも決まる。その手腕とマネジメント力を評価され、来季も託される。

 打線は筒香、ロペスの実力者を核に打線をつくり、積極的な若手起用で桑原、柴田、倉本が成長。特に、今季は宮崎がバッターとして開花し、首位打者の可能性も十分ある。ロペス、筒香、宮崎と、リーグ屈指のクリーンアップをつくりあげた。その一方で、掲げるスモールベースボールと両刀で攻撃を仕掛けることで、幅を広げた。

 南場オーナーは判断基準について「順位だけではない。Aクラスのチームを作っていく中で、いろんな要素がある」と話す。今季は、営業面でみても抜群の数字を残している。開幕から観客動員は絶好調で、主催試合37試合目にして球団史上最速100万人到達。座席稼働率は95%を超え、3試合を残して総観客動員は189万6023人と、過去最高だった昨季の193万9416人を超える見込み。DeNAになった12年以降右肩上がりで中畑体制から引き継ぎ、勢いは衰えるどころか、増す一方。監督1人だけでなく、球団全体の努力の成果ではあるが「ラミちゃん」と親しまれる人気ぶりをグラウンド外でも発揮した。

 残り5試合で筒香を4番に復帰させたのも、ラミレス監督の手腕の1つ。「ファンは4番筒香を喜んでくれる」と、球場の一体感を生み出し、前夜に阪神を撃破。同オーナーは「ノイズを出さず、ゲームに集中してほしい」と配慮。去就について球団側は順位確定まで要請は控え、まずはフロント、現場、ファンが一体となって2年連続CS出場を、満員のハマスタで今日にも勝ち取る。