腰の張りで離脱していたソフトバンク東浜巨投手(27)が9日、みやざきフェニックス・リーグ、ロッテ戦(宮崎アイビー)で実戦復帰した。9月23日楽天戦以来のマウンドは先発で1イニングを投げ、最速146キロ。平沢を二ゴロ、三家を空振り三振、香月を遊ゴロに抑え、格の違いを見せつけた。

 「(腰を)気にすることなく投げられたのが一番よかった。不安なくマウンドに上がれたので1歩前進かな。腰を回して左打者の内角に思っている感覚でボールを投げられたのは収穫です」

 志願の登板だった。出場選手登録を抹消後、調整法は本人に一任された。宮崎には来ず、紅白戦1試合の登板でCSに向けて調整する選択肢もあったが「ブルペンに入るよりも、こっちに来てでも、野手が守っている中で打者に投げたほうがいいと思った」。自分の感覚を最優先した。

 首脳陣の評価も上々だ。水上2軍監督は「ボールもそれなりにいっているし、順調だと思う」。高村投手コーチも「いい感じできている。本人もホッとしたと思う」と笑顔をみせた。明日11日の紅白戦(ヤフオクドーム)で4イニングの調整登板を経て、中6日で18日のCSファイナルステージ初戦の先発マウンドに向かう。

 この日、初めてのタイトルとなる最多勝(16勝)も確定。自信と誇りを胸に短期決戦に臨む。「紅白戦でしっかり投げていけば、CSには間に合う。勝たないとその先がないので、任せられたところで全力でやりたい」。気持ちを高ぶらせた。【福岡吉央】