松田オーナーの願掛けが実った。広島がドラフト1位で広陵・中村奨成捕手(3年)の交渉権を獲得した。中日との競合となり、緒方孝市監督(48)が右手で残ったくじを引いた。

 「パンツじゃ」。ドラフト会議が始まる約2時間前の午後2時45分。松田元オーナーが控室に入った。願掛けを問われると、左手でお尻を2度たたいて言った。シーズン中から、球場で最後まで試合を観ない、ネクタイなどの衣服、ピーナツなどの食べものなどルーティンのように験を担ぐオーナーだ。都内に在住する広島県人の著名人有志が発足させた「カープを優勝させる会」から送られた「万国旗の赤茶色」のパンツを勝負パンツに選び、会場に向かっていた。願掛けが実り? 地元の逸材を引き当てた。