阪神からドラフト4位指名を受けた上武大・島田海吏外野手(21)が1番中堅で出場し、この日も自慢の快足で魅了した。

 初回、先頭打者で四球を選び出塁すると、次打者の初球でスタートを切り、二盗に成功。「盗めたらいつでも(スタートを)切ってやろうと思っていた」。思い切ったスタートでチームを勢いづけた。

 2回1死一塁では、右翼フェンス直撃の適時三塁打を放ち、打撃面でも存在感をアピール。1点を追う9回には先頭打者で登場。一塁へ平凡なゴロを放つが、最後は懸命にヘッドスライディング。判定はアウトだったが、勝利への執念を見せた。「悔いがないと言えばうそになりますけど、ここまで日本一に向けて、みんなと戦ってこられたことは人生の中で一生の財産です」と胸を張った。

 この日は4打数1安打1打点。四球を1つ選び、盗塁も1つ決めたが「自分の力を発揮できぬまま終わってしまった。競った場面で自分のプレーができないと、まだまだだと思う」。この日の敗戦で、学生としてはラストゲームとなった。悔しさは虎の一員となって晴らしていく。