巨人篠原慎平投手(27)が30日、東京・大手町の球団事務所で契約更改交渉を行い、1020万円増の年俸1440万円でサインした。

 4月に支配下登録を勝ち取ると、3日後の同19日ヤクルト戦で途中登板でプロ初勝利をマーク。中継ぎとして23試合に登板し1勝1敗、防御率3・62と存在感を示した。「思っていたより評価していただいた。感謝です。(給料の使い道は)育成で入ってきたので親に恩返しできていない。母ちゃんには(使い道を)考えておいてと言っています」とほおを緩めた。

 交渉の席では、鹿取GMから「7回を投げられるようにならないと」と期待された。「速いボールは投げられるけど、変化球、制球力が弱い。真っすぐを生かし切れていないので、生かすために他のところを伸ばさないといけない。全てにおいて制球」と自己分析。セットアッパーとして活躍し、独立L・香川のチームメートで同学年の中日又吉の名前を挙げ「すごいと思う半面、悔しいのもある。ジャパンにも選ばれるような選手ですし、負けてられない。自分もそういう存在になれていればいいなと思う。来年は今年の倍以上は投げたい」と意気込んだ。

 マシソン、カミネロへとつなぐセットアッパーに成長するためにも、初心を忘れるわけにはいかない。「育成から上がるというのは並大抵じゃないと感じていた。どうアピールするか、どう名前を覚えてもらうか、常に考えながら、みんなより練習をしようと思っていた。その気持ちを持ち続けたい。謙虚さが一番大事。身をわきまえて、自己分析をしっかりやっていきたい」と引き締めた。(金額は推定)