宮本ロードで掛布を追う! 阪神鳥谷敬内野手(36)が11月30日、東京都内で「三井ゴールデン・グラブ賞」の表彰式に出席した。過去に遊撃で4度受賞しているが、三塁では初受賞。金本監督はすでに来季の三塁起用も明言しており、「連続して取れるように頑張ります」と目標を掲げた。

 今年2月の沖縄キャンプまでは遊撃練習を続け、三塁転向は3月に入ってから。転向当初は打球のスピードに戸惑った。「距離感が違って、反応の仕方とかが違った」。それでも地道な練習で体を慣らした。「今でも投げる角度に違和感はある。ただ、打球の反応、入り方は少しずつイメージできるようになってきた。送球の安定感だったり、辞めるまでずっとうまくなれるんじゃないかな、と思ってやっています」。今季9個だった失策数についても「1個でも減らせるように」と気合を入れた。

 来季もGG賞に選ばれれば6度目の受賞。虎の内野手に限れば掛布雅之に並ぶ数字となる。「そういう称号は関係ないよ」と照れ笑いしたが、鳥谷なら掛布超えも十分可能だ。元ヤクルト宮本慎也は遊撃で6度受賞した後、38歳で迎えた09年シーズンから4年連続で三塁受賞を果たした。名手と同じ流れが期待される。

 「守れるポジションが今はサードしかない。そこを取られないように、しっかりやりたい」。長年沖縄で合同自主トレを共にしてきた井口がロッテ監督に就任し、来年1月はハワイ自主トレに専念する見通し。キレキレの体を作り、再び守備名人の常連に名を連ねる。【佐井陽介】