「松井打法×阿部バット」のコンボでプロの門をたたく。高校通算65本塁打を誇るロッテのドラフト1位、安田尚憲内野手(18=履正社)が7日、大阪・茨木市内のグラウンドで自主トレを公開。晴天の下「ずっとトレーニングは続けていたし、体もよく動く。万全です」と笑顔を見せた。

 ティー打撃の後はマシンで、キレあるスイングを繰り返した。「ちょっとフォームを変えました。コンパクトに振るように。小さくではなく、無駄な動きをなくす意識。松井さんもそういうタイプなので」。憧れの元ヤンキース松井秀喜氏を念頭に、できるだけ球を引きつけ、スムーズに、より強く出す。

 その手に握られるのはこだわりのバット。巨人阿部モデルをもとに改良した、メープルとホワイトアッシュ材のオリジナルだ。昨夏U18W杯の高校日本代表入りが決まった際、「大舞台だから自分のスイングに合うものを」としなりを重視して新調。4パターンほど試し、最もしっくりきた900グラムと890グラムの“相棒”を迎え入れた。

 新人合同自主トレを前に、まもなく人生初の寮生活が始まる。地元・吹田市の神社の初詣で引いたおみくじはまさかの凶。「すぐにくくって、あんまり見ませんでした。(運気は)徐々に上がってくれたらいい」と笑い飛ばした。「本塁打王」というでっかい夢に向かって、笑う門にはきっと福が来る。【鎌田良美】