野球版「陸王」だ! ソフトバンク・ドラフト3位の増田珠内野手(18=横浜)が10日、野球では無名のブランド「blueeq(ブルイク)」のグラブとバットを携え、福岡・筑後市のファーム施設で始まった新人合同自主トレのメニューをこなした。

 笑顔でノックを受ける増田の左手に、見慣れないロゴがあった。ブルイクはEQ japan社が4年前にマリンスポーツなどの分野で立ち上げたブランド。今年1月から野球に本格参戦したばかりだ。ブルイクの担当者は増田について「契約に値する選手。数年後にはチームを代表し、球界を代表する選手に育ってほしい。そのサポートをさせていただきます」と説明。高校時代からの知人の縁で、増田が「プロ第1号」の契約選手となった。

 ブランドの看板を背負うことになった増田は「自分が活躍することで、人気になると思う。大黒柱になれるような選手になりたい」と、その名をとどろかせる活躍を誓った。野球界では、ヤクルト山田が16年から「ドナイヤ」社と第1号で契約。結果を残して一気にメーカーの知名度も上げた。テレビドラマ「陸王」では竹内涼真が演じるランナー茂木が広告塔となり、「こはぜ屋」を大人気メーカーに押し上げた。増田も球界の「陸王」を目指す。

 高校では外野手だったが、プロ入りとともに三塁に挑戦中。新品グラブを相棒に「打球が速くなるので顔をそらさないようにしないと」と奮闘している。この日は約100メートルのダッシュ20本などをこなしたが「そんなにきついということはない」と力強い。「陸王」ストーリー完結を目指し、増田は走り続ける。【山本大地】