ゴジラとイブラヒモビッチがタッグを組んだ!

 プロ野球ロッテのドラフト1位安田尚憲内野手(18)と、同級生でサッカーJ1横浜F・マリノスに入団したFW町野修斗(18)が27日、大阪・豊中で履正社高の卒業式に参加。安田は「ダメな時は応援しあい、切磋琢磨(せっさたくま)してやっていきたい」と共闘宣言した。

 2人はこれまでも刺激し合いながら成長してきた。まず最初に世界でプレーしたのは町野だ。日本高校選抜のメンバーとして昨年の欧州遠征に参加。安田は「高校2年の時に町野が先に日本高校選抜に入って。世界の舞台で活躍している姿に刺激を受けた」という。

 一方、町野は代表歴、知名度で安田に負けていると強調する。「僕はU18日本代表では候補までしかいってない。(U18侍ジャパンの安田には)そこで負けている。知名度でも負けているので、ライバル心を抱いて頑張っていきたい」と敬意を込めて話した。

 2人の絆は昨年のサッカー高校選手権大阪予選決勝でも強まった。町野のゴールもむなしく履正社は1-2で大阪桐蔭に惜敗。だがスタンドには町野からサッカー部のユニホームを借りて応援する安田の姿があった。

 関東のプロチームに入団する以外にも2人の共通点は多い。安田は松井秀喜氏のような強烈な打球から「千葉のゴジラ」を襲名。町野も後輩たちからは「劣勢でも点を決めてくれる。長身(184センチ)なのに足元がうまい。イブラヒモビッチ(マンチェスターU)みたいです」と、サッカー界のスーパースターに例えられる存在だ。

 町野はすでに横浜の一員として石垣島キャンプを経験。2月1日からロッテのメンバーとして同地で春季キャンプを迎える安田にアドバイスも行った。近い将来ユニホームを交換しようと約束した2人の若者。町野は「先に試合に絡むのがどちらが早いのか勝負して、でもつらいときには連絡を取り合ってやっていきたい」と誓った。