ヤクルトでは宮本ヘッドコーチ、石井琢打撃コーチ、河田外野守備走塁コーチが3日、「鬼役」で豆まきに登場した。3人の圧倒的な威圧感に、スタンバイしていた上田、藤井、奥村、山崎が固まった。たじろぐ4選手に、なぜか楽しそうな3人の鬼。宮本ヘッドコーチが「投げてみろ、コラー」と威嚇すると、4選手は下から優しく豆を投げ始めた。そこに小川監督が「誰が一番投げたかリプレー検証します」と“乱入”。勇気ある1位となった藤井は鬼の猛攻撃を受け、河田コーチからは特守が課された。

 グラウンドでも鬼ぶりを発揮する。「練習の鬼」宮本コーチだけでなく、石井琢コーチは「打撃の鬼」。スイング強化用の1・5メートルの長尺バットをはじめ、長さや重さが違う計4種類のバットで打力強化を推進する。河田コーチは「走塁の鬼」。この日のベースランニングでは、ベテランの雄平でも走り直しをさせるなど、走塁の意識改革を断行中だ。小川監督は「選手に『鬼は外』と追い出されても中に入ってくるからね。頼もしいよ」と目を細めた。3人の鬼が、ヤクルトに大きな福をもたらす。