阪神が誇る若き豪腕コンビが躍動した。2番手藤浪から2年目の小野、才木が無失点リレー。150キロ近い速球でグイグイ押し、小気味よく変化球も決めた。金本監督も「将来、右の3本柱に。藤浪と小野と才木という。ワクワクしてくるわね、順調にいってくれたら」と胸を躍らせた。

 この日は侍ジャパンの稲葉監督が視察。20年に東京五輪が行われ、日本代表に選出されれば理想だ。金本監督も「それくらいになってくれれば、ワクワクするんだけどね」。この日、最も目についたのは6回から登板した小野だ。最速148キロの速球を投げ込んだ。6回2死で八百板を見逃し三振。7回はフェルナンドを遊ゴロに詰まらせるなど2イニングを6人で抑える完璧投球だった。

 金本監督は「一番良かったのは小野じゃないかな。常にああいうのをやってくれたら、彼のいいところがもっと出る」と高評価だ。前回登板の11日DeNA戦は制球に苦しんだ。この日は変化球も精度が高く、圧倒。小野も「今日はしっかり腕を振れて、変化球も直球も投げられた。いい感じで指に掛かった球もある」と手応えを口にした。

 才木も粘って2回無失点。若い2人の好投に、稲葉監督もうなった。小野を「打者の手元で球に伸びがある。スピードガン以上のものを感じる」と評し、才木を「間がある。打者は差し込まれ気味になってタイミングが合いづらい」と認める。強烈な印象を刻み込んだようだ。【酒井俊作】