最後から2番目の男が、下克上を起こす。DeNA楠本泰史内野手(22=東北福祉大)が、6回の守備から途中出場。8回に先頭で打席が回ってくると、巨人戸根のスライダーを右翼スタンドまで運んだ。23日の韓国・KIAとの練習試合で打ったサヨナラ2ランに続く連発。

 「本当に何も考えずに無心で、無我夢中で打ったホームランだった」と振り返った。

 今キャンプで驚きを与え続けている。18日に行われたヤクルトとの練習試合でも中越え三塁打を打っており、前日この日と本塁打2連発。もともと大学日本代表で4番を務めていた実力の持ち主だ。昨秋ドラフトでは指名された全82人中81番目での指名だったが、1軍スタートしたキャンプ中に打撃練習を見たアレックス・ラミレス監督(43)は「みなさんが思っている以上に、彼はいい選手」と評価。左の代打として開幕1軍に名乗りを上げた。それでも楠本は「まだまだアピールしていかないといけない立場。舞い上がってはいられない」と慢心することなくアピールを続ける。